インターコネクトケーブルには大きく2つの基本構造があります。その1つが2芯シールド型。信号の往路(=ホット)・復路(=コールド)を同じ材質・構造のケーブルを使用して2芯構成とし、その外側にシールド層を設置、コールドとシールドを兼用せず、信号に対してすべてを同じ条件にするという構成です。コールド側にもホット側と同じ導体を使用するので高価となりますが、より理想的な構造といえます。新製品7N-A2110IIIは導体をアクロリンク・ストレスフリーD.U.C.C7N(Seven
Nine=99.99999%以上の)高純度Cu(→[1])を採用。純度表示は、分析する対象不純物の取捨選択によって7Nといっても事実上全く異なるCuとなってしまうことがあります。ブランドによって大きく音質が異なる原因のひとつです。アクロリンクではその組成分析結果を公開(下記参照)。真の7Nといえる超高純度Cuです。7N-A2110IIIでは真円度や表面の平滑度を精密に加工された0.18φの素線を34本高密度に撚り合わせて1本の信号用ケーブルとして製造、ホット、コールド用にそれぞれ巻き方向を変え線間ノイズのキャンセル化を実現。さらにこれをツイスト構造とすることによってノイズレベルを一段と低減化。その上で超広帯域にわたってフラットで低歪みの伝送特性を保証するシールド層を大幅に強化。銅テープ、巻き方向の異なる2重の横巻き編組シールドというトリプル構成となっています。さらに静電ノイズを低下させる紙テープを巻いた上で外周シースをポリオレフィンによって仕上げています。そしてピンプラグも今回新規開発。RCAプラグは、センターピンに伝送特性に優れたティルル銅を採用。構造も中空パイプとして伝送特性をより一層高めています。XLRコネクターではオス側コンタクトピンに高音質真鍮無垢材、メス側にはベリリウム銅の端子を採用。RCAプラグ・XLRコネクターどちらもハイエンドクラスでのみ採用されてきたダイレクトロジウムメッキ仕様としました。また可能な限り肉厚を大きくして超重量化、不要振動を抑制し、マイクロフォニックノイズの低減に大きく貢献しています。これら各部のマテリアルはすべての純国産、それぞれ不純物が極めて少ないなど非常な高音質・ハイテク素材であり、寸法や線間容量の適性化などアクロリンク熟成のノウハウと厳格な製造工程により仕上げられています。この新しいアーキテクチュアが周波数特性の低歪みかつフラット領域を十数ギガヘルツまで拡大。人の可聴帯域ではない領域での改善が本質的な音質向上をもたらしています。
[1]:D.U.C.C. 7N Cu:Dia Ultra Crystallized Copperは三菱電線工業株式会社開発によるオーディオケーブル用高純度銅導体で、結晶粒を一般的な純銅の数十倍以上まで大きく成長させ、かつ結晶格子の方向性を揃えた素材です。結晶粒は大きいほど結晶粒界(結晶と結晶の境界面)が少なくなり、音質上のメリットは大きいのですが、金属の結晶には方向性がありこれも揃える必要がありました。X線照射による解析現象によりその方向性は観測できますが、母線、伸線工程、アニール(焼鈍)などの製造工程を最適化することで「オーディオ信号の伝送に最適な方向性」を具えた極めて優れた線材が完成したのです。
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外径寸法
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9.0φmm
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導体
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D.U.C.C. Stressfree7N Cu 0.18φ×34本撚り 2本(赤・右巻き/黒・左巻き)
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絶縁体
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高分子ポリオレフィン系樹脂
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内シース
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軟質ポリオレフィン系樹脂
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シールド
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片面銅箔テープ+4N5 OFC二重横巻き
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外シース
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高分子ポリオレフィン系樹脂
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導体抵抗
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29mΩ/m
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静電容量
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59pF/m
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【RCAプラグ】
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センターコンタクトピン
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中空構造ティルル銅
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コールド
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りん青銅
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メッキ
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ダイレクトロジウムメッキ
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カバー
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真鍮無垢材
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【XLRコネクター】
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オス側コンタクトピン
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真鍮無垢材
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メス側コンタクトピン
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ベリリウム銅
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メッキ
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ダイレクトロジウムメッキ
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ケース
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亜鉛
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7N-A2110VRCA
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【0.6m×2本】21,000円(税別)
【1.0m×2本】28,000円(税別)
【1.5m×2本】37,000円(税別)
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7N-A2110VXLR
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【1.0m×2本】28,000円(税別)
【1.5m×2本】37,000円(税別)
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特注品(ケーブル延長)
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0.5m増す毎の追加料金9,000円(税別)/2本
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Fe
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Ni
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Si
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Al
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0.03
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0.003
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0.04
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0.005
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S
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Ag
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Na
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K
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0.05
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0.04
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0.004
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0.005未満
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U
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Th
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H
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O
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0.0002未満
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0.0003未満
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0.03未満
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1.0未満
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Typical Analysis(impurities)
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ppm/GD-MS Gas Analysis
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銅の純度測定は、材質の銅の含有率を直接測定するのではなく、銅の中に含まれる不純物を測定して、不純物の使量比率を100%から差し引いた値で示しています。
グロー放電微量分析装置を使用して、数十種類に及び不純物をすべて測定し、音質に与える影響が大きい不純物成分を上記のように表示しています。
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●製品の色調はOS、ブラウザ、お使いのモニターによって実際と異なる場合があります。店頭でお確かめください。
●製品の規格、仕様、及び価格は予告なく変更することがあります。ご了承ください。
●このカタログに記載のD.U.C.C. は三菱電線工業株式会社の登録商標です。
●ACROLINK(R)は株式会社アクロジャパンの登録商標です。
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